“暫らくして、 尚も 打ち震えて居る 女生徒の 寝台の脇に立つ, 人影が有った ・・・
其の人影は、 徐に手を 女生徒の上に差し伸べて ・・・
只 一言、 『見 た わ ね ぇーっ』 と 言いながら ・・・
恰も、 爪を立てるかの如くに 押さえ付けたのだったが ・・・
女生徒は、 『ギャッ』 と 悲鳴を上げて、気絶してしまったのだった ・・・
そして、其の夜以来 美貌の上級生は、 「行方知れず」 となってしまったのだったが ・・・
その後に判った事には、 彼女は 「レプラ」に感染して居たと云う事なのだ ・・・
三号 「レプラ」 と云う病気を 知って居るか ・・・
是は、「ハンセン病」とか、「ライ病」と云われて、
体の一部が融けるように崩れて行く病気なのだが ・・・
不幸にも、 この病に冒された事を知った彼女は、
人知れず治療の手立てを尽くしたのだったが、捗々(はかばか)しく無く、
遂には、「特効薬」として伝え聞いた 『人の死肉』に望みを託したのだったのだ ・・・
( つづく )