3月14日、中国の全国人民代表大会は 「反国家分裂法」 を可決した。反国家行動には 「非平和的な、必要な措置をとる」 とした強引な政策には眉をひそめ、緊張感を覚えるが、本日のライブドアーニュースに朝日新聞社OB,元防衛庁担当記者、現アエラスタッフライターの田岡俊次氏(軍事評論家)の下記記事が取り上げられている。
中台の軍事力を数字的に比較して、両国にとって非平和手段は百害あって一利なし、勝者なしと結論づけている。こういう側面もあるのかなあ・・・と紹介します。
記
① 中国軍が約200キロの台湾海峡を一度に輸送できる兵力は、揚陸輸送艦約20隻、80トン級70隻で、兵装、補給品、戦車、車両を混載して、せいぜい2、3万人であろう。
② 台湾は現役陸軍20万人、戦車1800両、海、空軍29万人、予備役は150万人に達する。これを制圧するには80万人程度は必要であろう。
③ 制空権は台湾側にある。中国の近代的戦闘機はスホーイ150機に過ぎない。台湾はF16、ミラージュ、国産機計330機を持ち、操縦士の練度も高い。
④ 中国の弾道ミサイル700基は、台湾のF16がミサイル12発を積むとすれば、60機が一回出撃する分でしかない。核は使用出来ないだろう。
⑤ 中国の火薬弾道ミサイルでも、台湾の航空優勢をもってしても、双方とも相手を占拠、制圧する能力はないだろう。
⑥ 双方が百害あって一利もない戦いをするとは考えにくい。現状維持願望がこの法律に表われているのではないか。