村山圭一兄紹介の「勤王の志士」の写真を私も所持している。出所は、次男が20年前に勤務していた「日本クリーニング協会」で、出入りの印刷屋さんから貰ったという。(現在次男は、オーストラリアのシドニーに永住中)
この写真は、私がデータベリー㈱の社内報編集長の時、文化展(社員作品展)を主催したがその第4回文化展(平成14年4月)の特別コーナーに展示して大変な好評を得た。
写真に添付の資料によると「慶応元年2月中旬から3月18日までの間に長崎に集結をかけられた各藩の勤王党は、西郷南洲翁及び勝海舟等と共に世界の情勢に明るいフルベッキ博士を訪問、日本の統一をどうしたらよいか、王政復古とは何か、王政復古後に何が来るかを博士を交え志士達と論じた。志士達が一同に会した記念に上野彦馬写真スタジオで記念撮影した」とある。またこの写真は、明治28年に出現し、雑誌「太陽」に掲載された。この写真は、フルベッキ博士が宗教記録として絶対に手放さなかったものであるが、明治20年代の宗教家で歴史家でもある戸川残花の強い要請により借り受けたものである。と記載されている。
西郷隆盛の写真は現存せずといわれており、上野の銅像除幕式でイト未亡人が、「いっちよん似とんなさらん」と言った事実からすると興味深い。
この写真は、前記文化展の後、キネマ旬報に載ったことがあるとか、かなりな値段でひそかに出回っているという情報をもらった。
真偽の程は?と聞かれると、どうも偽のほうに傾くような気がする。まして明治天皇までが出て来るとなると(刀を抱いて皆と写真を撮るわけがない)眉唾したくなる。