ここに一冊の本あり。クラスの柿木克己兄が中心になって、会社を挙げて取り組み、この度東京図書出版会から発行されるものです。(初版発行8月29日)
本の名前は『完全版 長崎原爆の記録』で、原爆投下時の大村海軍病院 泰山弘道院長の手記を纏めたもので、昭和59年一度出版されたが、割愛カットされた部分があり、今回遺族の協力のもと、全てを網羅されての発行です。758名の原爆患者が収容され、その前後の凄まじい残酷・凄惨な模様が克明に記録され、正に地獄を思わせるもの、読み進んで改めて原爆使用すべからずと痛感しました。又 終戦直後の9月上旬、軍の命令で東京への往復汽車の旅、焦土廃墟と化した各地を通過目撃の模様、忘れていた終戦直後の混乱食糧難等思い出し、戦後六十余年、小生自身が風化しかけていたことに反省しきりです。その他海軍部内各部署との対応と葛藤、占領軍との微妙な関係等貴重な証言あり、既に読まれた方もおられるでしょうが改めて推薦する次第です。
尚 泰山弘道氏の娘婿瓜生田和清氏(62期)の令息和孝氏は、クラスの故井口正治兄の長女初美様のご主人に当たります。
(甲子園で九州勢優勝の日)