予ねて約定せし春爛漫の頃合いも、各々方 些事多々にて遅れに遅れ、皐月前夜の卯月末日参上の運びとなり申した。
その名も歴史に名高い「水城ミズキ」に居を構う塩山邸参上の面々は、長老自慢は中本豊前之守清麻呂・医者要らずは大谷薩摩之守歌麿・単身なるも舌鋒鋭い論客深見周防之守悟空・ツルツルテンは三上権之守漠子の四人にて、何れ劣らぬ一号気分満々の奴輩にてござる。
先ずは絵画の手ほどきより。令夫人お手ずからの銘菓を頂戴仕りつつ・・・
(右より中本・深見・大谷)
二階奥の50号・100号の大作に驚愕しつつ・・・
「私を忘れないで」と申せし画伯、青年の如く生き生き「創作の苦心」を語る。
「踊り子」ニヤリとしつつ、画伯の世界的活動範囲と躍動感溢ふるる筆致に感無量を覚ゆ。
昭和61年初出展初入賞の記念すべき大作「焚火能タキビノウ」、画伯の清らかにして奥深き魂そのものが我が脳天を打ち砕く。
遊び過ぎにて些か疲れ、混迷の文章なれどお許しあれ。