6月27日から7月4日までクラブツーリズム丸の内倶楽部のスケッチ旅行を楽しんだ。一行は
先生を含めて丸の内倶楽部絵画教室の人達を主体にスケッチをするメンバー7名プラス
家内と添乗員の9名である。(中男性3名)実は私は一昨年8月にも「スコットランドの古都エジンバラと英国文学ゆかりの地10日間」というANAのツアーに参加し今回とほぼ同じコースを歩いてきたのであるが趣味とはいえ、水彩画を修行中の身にとって新しい経験を積もうということで参加することにした次第.因みに英国は絵具の先進国で私も愛用している。
以下コースと日程にそって旅日記式に概略を記述する。
6月27日 11:40 全日空201便にて成田空港出発 約12時間の空の旅 15:45
ロンドン ヒースロー空港に到着 ヒースロー空港では約5時間の乗り継ぎ時間がある。
待合室では乗客たちは時間つぶしにサッカー中継観賞に興じていた。
21:00ヒースロー出発 約1時間20分の空の旅 閉められた窓をそっと開けてみると、いつまでも夕日が沈まず 暮れなずむ 22:20 スコットランドエジンバラ空港に到着
23:15 「ホリデイ イン」ホテルに到着
6月28日 9:00ホテル 出発 青い空とまぶしい太陽 『朝から半袖を着たのは今日が始めてです』とガイドさんが言う。専用バスの車窓から中世の石造りの街並みや由緒ある建物を見ながら、現在も女王の公邸として使われているホリールード宮殿で一旦降りる。中へ入ることは出来ないが雰囲気をカメラに収めたのちエジンバラ城へ向かい途中から緩やかな石畳の坂道『ロイヤルマイル」を歩いて、標高130mの断崖にそびえる荘厳なエジンバラ城へ入場する。
7世紀に最初の王エドウインが要塞跡地に築城したのが始まりといわれる。
同行の木下氏(昭和11年生まれ)の短歌
「崖の上 大砲並ぶ 城に立つ 中世偲び 北海を見る」
城の上のスポットからの眺望は素晴らしかった。
10:37 エジンバラを後にし湖水地方に向かう 羊や牛が群れるのどかな「牧場は緑」を眺めながらイングランドに入ったのが12:50 山あいの起伏の大きい曲折した道や狭い林道を揺れながら走る。 木立の間からグラスミア湖が見え出し 14:30 湖水地方の町ホークスヘッドに到着 昼食後 「ピーターラビット」の作者 ビアトリクス・ポターの絵本原画や遺品などが展示されているポター・ギャラリーを案内された。かわいいピーターラビットのヌイグルミのお土産などを買う人が多かった。
ウインダミアのホテル HYDRO に到着したのが17:00
6月29日 今回の旅の一回目のスケッチはウインダミア湖のほとりにて
ウインダミア湖は南北17km幅2Kmの細長い形をしたイングランド最大の湖であり、前回訪れた時はクルージングしている。
透き通った湖の水面を白鳥の親子が通り過ぎる 湖面に浮かぶ緑の木々に覆われた小島と白いヨットをアクセントにした風景をヨットのマストの白の着彩を残して11:00までに描き上げる。
同行の歌人の短歌
「ウインダミア 湖畔に座り 筆を執る 光織りなし 時を忘るる」
スケッチの後は湖の西 ニア ソーリー村のヒルトップへ ここはビアトリクス・ポターが半生を過ごし創作活動をしていた家で花が咲き乱れる庭もポターが作り上げた当時のままの姿でナショナルトラストによって手入れ、保存がなされている。
ホテルへ戻って昼食後、湖水地方に別れを告げストラトフオード・アポン・エーボンに向け出発
3時間余のバス移動の後 2連泊するホテル「アルベストン・マナー」に到着したのは18:10
6月30日 ストラトフオード・アポン・エーボンはロンドンの北西160Km 人口2万人
ウイリアム・シエイクスピア(1564年~1616年没)の故郷である。
9:35ホテル出発 バスを降りてからシエイクスピアの生家のあるヘンリーストリートへ
16~17世紀に建てられたチユーダー様式の木造の家並みが残っている。
シエイクスピアが手袋・羊毛商人の三男として生まれ青年期までを過ごしたという家は当時の生活の様子が忠実に再現されているという。外壁の木枠の組み合わせも面白いが、彼が劇作家として残した作品に大きな価値があるのであって、この生家に家として特別の価値があるとは思えないというのは僻目か。
次に訪れた街からは少し離れた、妻のアン・ハサウエイが結婚するまで暮らしていた萱葺屋根の家は美しく印象的であった。シエイクスピアの家と負けず劣らず庭園は百花繚乱で、花をバックに良い写真がとれたであろう。
昼食後コッツウオルズ地方へ移動 ボートン・オン・ザ・ウオーターという村(別名 リトルベニス)
の中心を流れるウインドラッシュ川のほとりで第2回目のスケッチ
川の右岸で描くか左岸で描くか場所の選定が難しい。結局、絵の構図上は難しいが人の通りの少ない左岸から川の流れと石の橋、その奥に見える蜂蜜色のコッツウオルズストン(石灰岩)の家と木々を描く 細部の着彩は残ったが、2時間を掛けて終わったのが15:45
ストラトフオード・アポン・エーボンへ戻りホテルへ帰ったのが丁度17:00であった。
今回の旅のメインイベントのひとつ「矢島初子先生の作品展」がホテルの一室を貸切って
19:30から行われた。この作品展のために完成させて下さったという初お目見えのものを含め8点の作品を拝見し、ワインで乾杯した。私は先生の絵は始めて見たがモチーフは花でガーデニングの本場にふさわしい油絵の魅力的な作品であった。
明日は詩人ウイリアム・モリスが英国で一番美しい村と称えたコッツウオルズ地方のバイブリーを訪れた後ロンドンに入る。